反復性肩関節脱臼を治したい!30代女子は手術後6ヶ月でスノーボード復帰できるのか

脱臼
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スノーボードが趣味の30代女子、反復性肩関節脱臼いわゆる脱臼ぐせを治すべく、利き手である右肩の手術を受けました。

リハビリしながら治療を続け、ここまでの道のりをゆるーく細かく(笑)書いていきますので、同じような状況の方の参考になれば幸いです!

ちゃんぴー
ちゃんぴー

今回は手術から3〜6ヶ月までの間頑張ったリハビリの話と、いよいよ目標としていたスノーボード復帰についてのお話だよ!

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術後3〜6ヶ月の間

この時期はリハビリを頑張る時期

大きい病院なので待ち時間も数時間。診察は10分。リハビリ30分。半日は確実に潰れるけど、根気強く頑張ります。

リハビリ

通院の間隔は2〜3週おき→1ヶ月おき→2ヶ月おきとだんだん長くなっていきました。

やれることは常に少しずつ可動域を広げて行くこと。これは全リハビリ期間を通して共通です。肩にかかる負担を調整しながらちょっとずつ可動域を広げていくしかないです。

肩への負荷のかけ方は大きく4ステップ。


①今まで通り仰向けの状態(縦の動き)
手術した右腕をまっすぐ伸ばした状態でいけるところまでゆっくり縦方向に動かす。痛い時には左手で支えてもいい。

②立った状態で壁に右手をつく(縦の動き)
壁と向かい合わせで手術した右腕をまっすぐ伸ばした状態で壁に手をつき、体を壁に寄せるようにして右手を上に縦方向でスライドさせていく。いけるところまでゆっくり。最終的には体が壁にピタッとつくくらい肩を広げられるところまで持っていきたい。

③仰向けの状態(横の動き)
①の状態で体の幅より外の横方向に動かしてみる。肩がはずれる動きに近い動きなので、慎重に。不安感や痛みがあったらすぐやめる。

④立った状態(横の動き)
横方向・後ろ方向に動かしてみる。肩がはずれる動きに近い動きなので、慎重に。不安感や痛みがあったらすぐやめる。

仰向けの状態の方が、”腕を持ち上げる”という動作による肩への負担が少ない状態で可動域を広げる動きができます。

術後3ヶ月過ぎくらいまではなるべく肩に負荷をかけないようにリハビリしましたが、術後4、5ヶ月くらいからは少しずつ負荷に耐えるような動きも加えていきます。

最終的にはこの4ステップをリハビリ通院終了予定となる術後1年まで、経過ごとに進めていきました。

術後3ヶ月からの予定だった横方向のリハビリも焦らず無理なくゆっくり進め、痛くてダメな時は無理をせずリハビリの先生に筋肉をほぐしてもらったりして過ごしました。

この時期の必需品

『経皮鎮痛消炎剤』(モーラステープ)
『ロキソプロフェン』(痛み止め飲み薬)

この時期だけじゃないんですが、毎日違うところが痛くなりました。手術した肩をかばうような体の使い方になってしまうので、どうしてもいろんなところに負担がかかります。

昨日痛かったところが治ったと思えば次はこっち、という具合にもう外用薬だけではどうにもならず、ひどい時には痛み止めの飲み薬を飲んでいました。
(追記:術後1年経過くらいまで特にが痛くて吐いたりするほどで、両方とも必須でした)

『マッサージボール』

以前の記事でも紹介しましたが、肩甲骨を動かせない分周りの筋肉も硬くなってしまっています。

肩甲骨周りの筋肉が硬いと他の筋肉も引っ張ってさらにどこかが痛くなるという悪循環で、上記の首の痛みにも大いに関係していました。

なので朝と寝る前には必ずこのボールの上に寝転がる姿勢で肩骨周りをゴリゴリ、その他自分で出来ない部分をこれでマッサージしました。

痛みレベル

5段階中★☆☆☆☆

3ヶ月経過以降、変な動きをしない限りは痛みはなくなりました。ただし油断するとズッキーンと痛みがくるので、あくまでも大事に大事に、できることは左手で済ませました。

筋トレも開始できていて、立ち姿勢で壁に向かっての腕立て伏せの動きなど上半身を中心にトレーニングをしました。

ちゃんぴー
ちゃんぴー

この頃、やっとTシャツを着られるようになったよ!

さぁちゃん
さぁちゃん

それまで上からかぶるような服は痛くて着られなかったんだよね!

徐々に重いものを持つような負荷も可能になっていくのですが、いきなりガシッと持つのではなく慎重に、です。急な動き・とっさの動きには特に気をつけました。

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術後6ヶ月経過してみて

6ヶ月経過の外来診察。レントゲンを撮ってからの診察でした。

今までレントゲンやMRの画像を見ても何がなんだかわからなかったけど、(それもどうなんだ)スポーツ復帰にあたりちゃんと構造や気をつけなきゃいけないことを理解したいと思いました。なので今更ですが詳しく聞きました。

ちゃんぴー
ちゃんぴー

だって初期段階では術後のことばかり心配で詳しい説明なんか耳に入らなかったの😂

よく言われる、
肩の関節はお皿にボールが乗った状態
というのは、こういうこと!

なるほどこれは不安定なわけだ、って感じですよね。だって肩ってこんなにぐるぐる動かせる。そのためにこんな風に自由度の高い作りになっているのですね。人間の体って不思議!

脱臼を繰り返すことによってこの”お皿”のフチにあたる部分の骨が削れて、さらにはずれやすくなってしまうそうです。削れてしまった骨は元には戻らないけど、それを補うために糸できつく締めてあるそう。

医者じゃないのでこれを見て判断なんてもちろんできないのですが、ひとまず経過は順調とのことで安心。

傷跡はこんな感じです。(術後6ヶ月時点)

相変わらず写真が下手くそで申し訳ないです。ボケてて分かりにくいですがかなり目立たなくなりました。

動き・痛み

まだ寝る時には違和感があるけど、痛いと思うことは減りました。

なかなか全身運動ができていなかったのですが、走ったり全身のストレッチをしたりして体を動かすことも可能になりました。

また、術後固定装具をはずしてからも人ごみで人とすれ違うのが怖かったのですが、この頃からやっと気にせず歩けるようになりました。

もちろんぶつかりそうな距離感は避けるのですが、遊びに行ったり旅行に行ったり積極的にできるようになったのもこの時期です。

⚠️注意
なんでやねん」の動きは危険です。一番脱臼しやすい動きです。どうしてもツッコミたい方は左手でどうぞ!()
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術後6ヶ月 スノーボード許可

主治医「スノーボードして良いよ」

待っていた言葉。本格的にスポーツ復帰をする許可がおりました。ただし油断するなと釘を刺されます。

主治医「でも絶対に手をつかないでね。そもそも手をつかずにスノーボードってできるの?」

先生はスノーボードしないからよくわからないんだけど、手をつかずに滑れるならいいよ、と。

私「はい!絶対大丈夫です!」

滑りたさで絶対大丈夫だと言い切ったけど、その後リハビリの先生(スノーボードする)に「ダメでしょ😂」って笑われました。まぁ”絶対”なんてないですからね。でも気をつけて危ないことしないように滑ることはできるのできっと大丈夫!と信じました。

この1週間後に薬を貰うついでにセカンドオピニオンを受けられるとのことで、私の担当ではなかった医師(スノーボードする)の診察を受けることができ、その先生にも大丈夫だと言っていただきました\(^o^)
もちろん完治じゃないから普通に滑り降りるだけだよって言われましたが、雪山に戻れるだけでも幸せです。

ということで、
術後6ヶ月で無事シーズンインできました!

注意

  • ブーツ履くのにまだ痛い時がある
  • ワンフットでビンディングの付け外し(レギュラー)も右手だと痛い時がある。かといって左手じゃ難しい。
  • オーリーなど着地の衝撃は最初痛い。慣れるのは術後8ヶ月後くらい。(そもそも初期は飛んだり跳ねたりするなと言われている)
  • しばらく右手側のグラブはできません
  • お気付きかと思うが我慢できなくて色々やりがち(飛んだり跳ねたりするなと言われてるんだからやるなって😂我慢しよう)
  • 術後初シーズンで調子よく滑れるのは2月後半くらいから
  • RやGを感じるような滑りは肩に響くので遠慮した方が良い
  • とっさの時に右手(手術した手)が出ないように訓練した方が良い
  • ヘルメットをした方がいい(もしもの時に頭は手で覆わずヘルメットで守る。肩も守らなきゃいけないことを忘れちゃダメ!)
  • 脱ぎやすいウェアにした方がいい(かぶりタイプはいちいち負担になる)
  • 肩のサポーターはつけた方がいい(固定の目的よりも抑止力)

医師「脱臼は、長いよ」

脱臼手術のリハビリは、個人差はありますが全期間共通して「肩の可動域を広げること」です。

手術で脱臼しにくくするために関節をきつく締め上げるので、絶対的に可動域は狭くなります。この狭くなり動きが硬くなった関節を、徐々に広げていくしかないです。可動域はいきなり広くするのは無理なのです。

「これが脱臼の手術は長いと医者が言う理由だよ」とリハビリの先生。

骨折はくっついちゃえば終わり。
医師から見たらどちらが重症だと思う?

主治医の先生にさらっと言われてなんかジーンときました。だって脱臼と骨折、私からしたら骨折の方がよほど重症なイメージだったから。

もちろん素人目線でどちらが重症なんて言えないし、医師もいろんな観点からこの言葉を発したのだと思いますが、改めて自分が置かれた状況を理解しました。

脱臼ぐせのリハビリの本当の意味

6ヶ月でスノーボード復帰はできたものの、最初からがっつりは滑れません。

転倒などでまた悪くしたらどうしよう、という不安もありますので、復帰後初シーズンは「何事もなく滑れたらOK!」くらいに思っていた方がいいです。実際私もこの年は、自分が滑るよりも撮影班にまわる方が多かったです。

脱臼のリハビリは可動域を広げることだと先に書きましたが、これは脱臼ぐせのあった人にとってはものすごく怖いことです。

はずれて痛かった記憶が体に染み付いていますので、その動きをすること自体に恐怖感が抜けません。

手術をして医師の判断でここまで動かしていい、と言われても、実際には怖くて自分の力でその位置まで持っていけないです。その恐怖感を少しずつ取り除いていくのも、すごく大変で時間のかかることでした。

物理的にただ肩・腕を広げることだけでなく、この恐怖感との戦いも含めてのリハビリになります。私自身、かなり恐怖心が強くそのためにリハビリが遅れていたというのもあります。

この怖さがなくなるなんて想像もしてませんでしたが、6ヶ月経過でかなり減りました。
(追記:1年経過ではさらに劇的に減りました。)

体が快復するにつれ自然と恐怖心も快復していきますので、心折れずに根気強くリハビリしてほしいと思います!

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